2007年10月10日水曜日

Yemen Times 一面記事から(1086)

ラマダンももうすぐ終わりです。
先日、五日間だけイエメンに行ってきました。
ラマダン中のサナア市内は夜昼逆転していて、午前一時過ぎまで車で道路は混み合っていました。
そんなラマダン中のイエメンタイムス、今日は9月17日(月)1086号の一面記事から。
●ラマダン中にパンの価格二倍に
 政府は日常的に必要な食糧(小麦、小麦粉など)の価格を一定に保つよう指令を出しているが、ラマダンの終盤にかけて価格はうなぎ登り。例えば50キログラム入りの小麦粉の袋は3日前は4000リヤルだったが、現在は5000リヤルに達している。この結果、町中のパン屋では小売価格を倍にしたり、パンのサイズを小さくしたりせざるを得ない。政府は、物価安定のために経済公社を通じて公定価格3700 リヤルで販売しているが、全市域をカバーすることはできない。このため公社の販売所の前には連日長蛇の列ができている。ヤヒヤ・ムタワッキル産業貿易大臣はこの小麦価格の高上昇を「国際穀物取引所での小麦価格の高騰が原因」と説明しているが、ラマダンあけのイード(お祭り)を控えたこの時期に基礎食料品の価格が上昇することは、特に低所得者の生活に深刻な影響を及ぼす。とりわけ南部ではこの物価上昇に対する抗議の暴動が散発している。
→サナアではスーパーマーケットであふれるほどのものが売られており、イエメン人の中流階級でにぎわっていますが、そんなスーパーに入ることさえできない人も着実に増えているのです。これが政治的な不安定に結びつかないことを祈りたいと思います。
●ソマリア難民、アデン湾で不法運搬者の手によって死亡
 UNHCR(国連高等難民弁務官事務所)によれば、最近アデン湾の対岸のソマリア、エチオピアから不法入国をしようと不法運搬船に乗っていた難民のうち、少なくとも50人以上が運搬者の過酷な扱いのために命を失った。9月3日から14日までの間に、12隻の難民船の到着が確認されており、これらの船には925人のソマリア人、エチオピア人が乗っていた。現在アデン湾は悪天候の季節であり、到着できない船もある模様。
→ソマリアの政治情勢が安定しない限り、際限なくイエメンにソマリア人が流入してきます。彼らは難民キャンプに収容されればとりあえず食いつなぐことはできます。しかし、ただでさえ高いイエメンの失業率を、これらのソマリア人の流入はさらに押し上げることになります。物価上昇と失業率の高さ、貧困の悪循環にイエメン社会が徐々に巻き込まれていくようです。
(さとかん)
 

2007年10月9日火曜日

日本イエメン友好協会 講演会および総会のご案内

日時:10月17日 19:00~  (役員は18:30~)
場所:JICA広尾・地球広場  202セミナールーム 
    地下鉄日比谷線広尾下車 3分
講演:「最近のイエメン」 佐藤寛理事
    イエメンから10月8日帰国されたばかりの最新情報の報告
総会:
議題: 新役員について
     H19・20年度の活動計画
     H18・19年度の報告

その他:JICA広尾に入館の際は受付で入館バッジを受け取ってください。

以上